Japanese citations of 礼拝

  • 1887, 二葉亭四迷, 浮雲:
    と見れば後の小舎の前で、昇が磬折という風に腰を屈めて、其処に鵠立でいた洋装紳士の背に向ッて荐りに礼拝していた。
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  • 1889, 井上円了, 欧米各国 政教日記:
    一寺住職すなわち牧師たるものは、その寺の礼拝、説教、婚礼、葬式等を主任するほかに、ときどきその檀家信徒を巡回し、起居安否を尋問し、病客あるときはその病を問い、不幸あるときはその不幸を弔する等、いたって多事なり。
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  • 1904, 河口慧海, チベット旅行記:
    同行のブッダ・バッザラ師は山原中に二つの大金色を虚空に放つところの大塔を礼拝して私に示していいますには、かの一つの大塔は迦葉波仏陀の舎利塔で他の一つは尸棄仏陀の舎利塔であるといわれたから、私は大いに喜んで礼拝致しまして、その急坂を下りおわりますとブッダ・バッザラ師の出迎えとして馬二|疋に人が四、五名来て居りました。
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  • 1905, 石川啄木, 閑天地:
    又見よ、かの中央|亜弗利加の黒奴がすなる如く、吾人の足に接吻しては礼拝幾度か低頭し、ひたすらに吾人の愛顧の衰へざらむことを憂ふるものは英吉利にあらずや。
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  • 1906, 国木田独歩, 運命論者:
    それは夜の九時頃になると、養母は其居間に籠って了い、不動明王を一心不乱に拝むことで、口に何ごとか念じつゝ床の間にかけた火炎の像の前に礼拝して十時となり十一時となり、時には夜半過に及ぶのです、居間の中、沈欝いで居た晩は殊にこれが激しいようでした。
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  • 1910, 夏目漱石, :
    それで私は業が深くて悟れないのだと云って、毎朝|厠に向って礼拝されたくらいでありましたが、後にはあのような知識になられました。
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  • 1914, 與謝野寛、與謝野晶子, 巴里より:
    そして又斯かる場合に猶官位に由つて礼拝の順序を譲り合ひ、其れが為に自分達に迄|少からぬ時間を空費せしめた官人の風習を忌忌しく思つた。
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  • 1916, 森鴎外, 渋江抽斎:
    印刷局は前年の功労を忘れず、葬送の途次|柩を官衙の前に駐めしめ、局員皆|出でて礼拝した。
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  • 1917, 有島武郎, クララの出家:
    クララは父母や妹たちより少しおくれて、朝の礼拝に聖ルフィノ寺院に出かけて行った。
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  • 1918, 芥川龍之介, 邪宗門:
    女菩薩の幢を仰ぎますと、二人とも殊勝げな両手を合せて、わなわな震えながら、礼拝いたしました。
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  • 1922, 内藤鳴雪, 鳴雪自叙伝:
    その翌日、起きて見ると、宿の伜が田舎角力仲間ででもあるらしい大きな肥満した身体でいながら、神棚に向って拍手して一心に礼拝していた。
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  • 1923, 折口信夫, 琉球の宗教:
    けれども、長く引続いて居る神人礼拝の形式を溯つて見ると、さうした守護霊の考へられて居た事は、明らかである。
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  • 1924, 岡本綺堂, 青蛙堂鬼談:
    彼はいつも神前に礼拝する時に着用する白い狩衣のようなものを身につけて、それに石油をしたたかに注ぎかけておいて、社の広庭のまん中に突っ立って、自分で自分のからだにマッチの火をすり付けたのであった。
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  • 1925, 夢野久作, 黒白ストーリー:
    中から羽織袴の竹林武丸が威儀正しく現われて、案内なしに座敷に通り一同に会釈して霊前に近付き、礼拝を遂げて香を焚き、懐中から名器「玉山」を取り出して「罌子の花」を吹奏し初めた。
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  • 1927, 泉鏡花, 多神教:
    また、天を飛びます、その御矢の光りをもって、沖に漂いました大船の難破一|艘、乗組んだ二百あまりが、方角を認め、救われまして、南無大権現、媛神様と、船の上に黒く並んで、礼拝恭礼をしましてござる。
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  • 1928, 喜田貞吉, オシラ神に関する二三の臆説:
    毎日礼拝はするが何を祈るということもなく、また何を守る神だということもここでは伝えはないらしいという。
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  • 1929, 佐左木俊郎, 或る部落の五つの話:
    その椿を神体として三週間の礼拝を続け、泉の水を飲んで病夫に呑ませるなら、夫の病気は忽ちに癒るであろう。
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  • 1932, 嘉村礒多, 途上:
    従来伊藤の気づいてない私の性分をばア様が一つ/\拾ひ立てて中傷に努めてゐた矢先、藩主の祖先を祀つた神社の祭に全校生が参拝した際、社殿の前で礼拝の最中石に躓いてよろめいた生徒を皆に混つてくツ/\笑つた私を、後で伊藤がひどく詰つた。
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  • 1935, 岡本かの子, 褐色の求道:
    ただ本堂と覚しき多角形の広間の、ひと側の中央に漢字で彫った法句経の石碑が床の上に屹立して礼拝の標的を示している。
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  • 1937, 倉田百三, 光り合ういのち:
    この伯父は金光教信者で、家には神棚があって家族を率いて毎日礼拝してお祓いをあげていた。
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  • 1940, 堀辰雄, 晩夏:
    「夕方になってから、みんなで焚火をしてね、そのまわりで最初はお祈りをしたり、讃美歌を唄ったりして、礼拝をするのよ。
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  • 1941, 野上豊一郎, 処女の木とアブ・サルガ:
    博士たちは尚も星の動きを慕ってベトレヘムへ行き、牛小屋の隅にキリストをマリアとヨセフと共に発見して礼拝し、王ヘロデには復命しないで、道を変えて東方へ去った。
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  • 1942, 石原莞爾, 最終戦争論・戦争史大観:
    われら北種は東西を通じて、おしなべて朝日を礼拝するのに、炎熱に苦しめられている南種は同じく太陽を神聖視しながらも、夕日に跪伏する。
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  • 1943, 野口米次郎, 能楽論:
    熊野は母の心配で胸一杯になつて心慄いてゐる、清水の本堂を合掌礼拝して病母の加護を祈る彼女の姿は哀れである。
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  • 1947, 坂口安吾, 二流の人:
    カトリックは天主以外の礼拝を禁じ、この掟は最も厳重に守るべきであつたが、如水は菅公廟を修理したり、箱崎、志賀両神社を再興し、又、春屋和尚について参禅し、その高弟雲英禅師を崇福寺に迎へて尊敬厚く、さりとて切支丹の信教も終生捨てゝはゐなかつた。
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  • 1948, 太宰治, 家庭の幸福:
    さいわい、戦災にも遭わず、二人の子供は丸々と太り、老母と妻との折合いもよろしく、彼は日の出と共に起きて、井戸端で顔を洗い、その気分のすがすがしさ、思わずパンパンと太陽に向って柏手を打って礼拝するのである。
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  • 1950, 久生十蘭, 新西遊記:
    百八遍の礼拝をして誓願文を読み、山に向って「何事の苦しかりけるためしをも人を救はむ道とこそなれ」と朗詠し、導師の学位を受けるためにあらためて学寮に入った。
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  • 1953, 片山廣子, 燈火節:
    ドルイドの司祭は彼女を片手には黄いろい小さな火焔を持ち、片手には火の赤い花をもつ「朝のむすめ」として礼拝してゐた。
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