Citations:薙ぐ

Japanese citations of 薙ぐ

• 1893, 北村透谷, 人生に相渉るとは何の謂ぞ:

  草薙の剣は能く見ゆる野火を薙ぎ尽したりと雖、見えざる銃鎗は、よもや薙ぎ尽せまじ。

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• 1927, 国枝史郎, 前記天満焼:

  飛び込みざまに横へ薙ぎ、市郎右衛門の胴を割り付けた。

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• 1928, 国枝史郎, 娘煙術師:

  もしも本当に斬る気になって、翻然と飛び出して来たならば、そんな五人の遊び人などは、一｜薙ぎ二薙ぎで斃されるであろう。

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• 1928, 国枝史郎, 生死卍巴:

  声は掛けなかったが辛辣であった！　感覚的に横へ薙いだ。

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• 1937, 久生十蘭, 魔都:

  陰々たる雰囲気を身に纒い、墓場の大鴉のような黒いインバネスの肩を聳かし、さながら不吉な現象の如くに踏み上って行く、見よ見よその陰殺の気に道端の草どもも恐れおののいて薙ぎ伏すのである。

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• 1939, 太宰治, 黄金風景:

  竹のステッキで、海浜の雑草を薙ぎ払い薙ぎ払い、いちどもあとを振りかえらず、一歩、一歩、地団駄踏むような荒んだ歩きかたで、とにかく海岸伝いに町の方へ、まっすぐに歩いた。

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• 1939, 国枝史郎, 血曼陀羅紙帳武士:

  「野郎！」と叫んで、足を薙ぎに飛び込んで来た。

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• 1940, 小栗虫太郎, 「太平洋漏水孔」漂流記:

  そのため、全島の樹木がなかば傾いて……その薙がれた角度が大漏斗の斜面と、ちょうど直角をなしているのだ。

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• 1943, 島崎藤村, 芭蕉:

  實際三十一歳で既に髮を薙いでしまつて自ら風羅坊と稱したほどの人から、貧士竹齋に似て居ると言つて自ら狂句まで作つたほどの人から、大抵のものの受ける感じはあの笠翁といふ人の描いた芭蕉の肖像に見るやうな、隱者らしい着物に頭巾を冠つた年寄くさい人物であらねばならない。

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