Japanese citations of 模範

  • 1876, 福沢諭吉, 学者安心論:
    あるいはこの諸件を擯斥するに非ず、口にこれを称し、事にこれを行うといえども、その心事の模範、旧物を脱却すること能わざる者なり。
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  • 1889, 井上円了, 欧米各国 政教日記:
    政教子曰く、わが国有形上の文明は、今日すでに欧米諸国の模範を取り、ほとんど大成すといって可なり。
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  • 1893, 山路愛山, 明治文学史:
    明治の時代に平民的模範を与へたる者、己の生涯を以て平民主義を解釈したる者は彼れに非ずして何ぞや。
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  • 1896, 三木竹二, 両座の「山門」評:
    すべてのこなし方|能く本文の意に適ひ、人形流の悪騒ぎなくして、後人の模範となすに足る。
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  • 1902, 佐野友三郎, 米国巡回文庫起源及び発達:
    その他の各州は、いづれも、同州を模範としたるものなれば、概して大同小異なれども、試に一二州の成績を例示せん。
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  • 1909, 長塚節, 開業醫:
    生徒といふと大抵は放蕩して居るといつていゝ位であるのに僕はまだ其頃は模範にされて居たのだから特別に待遇されて居たのであつた。
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  • 1911, 夏目漱石, 文芸と道徳:
    だから忠臣でも孝子でももしくは貞女でも、ことごとく完全な模範を前へおいて、我々ごとき至らぬものも意思のいかん、努力のいかんに依っては、この模範通りの事ができるんだといったような教え方、徳義の立て方であったのです。
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  • 1913, 桑原隲藏, 東洋史上より觀たる明治時代の發展:
    日清戰役後支那人の間に、變法自強といふ新機運が開けて、事毎に日本を模範とすることとなつたといふ條、彼等は未だ十分に日本の實力を理會せなんだ。
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  • 1914, 永井荷風, 江戸芸術論:
    享保に入りては河東節その他の音曲劇場に使用せられ、俳優には二世団十郎、元祖宗十郎ら出で、後世の模範となるべき芸道の故実漸く定まりたる時代なり。
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  • 1916, 豊島与志雄, 過渡人:
    そして会社の者がお父さんを下から見上げるようにして仰ぎ見た時、新聞にはお父さんを模範社長と書き立てた時、私は涙が出るような気がしました。
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  • 1918, 有島武郎, 生まれいずる悩み:
    漁夫たちは艪をこぎながら、帆綱を整えながら、浸水をくみ出しながら、その黒い石ころと、模範船の艫から一字を引いて怪火のように流れる炭火の火の子とをながめやる。
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  • 1919, 芥川龍之介, 開化の良人:
    実際模範的な開化の紳士だった三浦が、多少彼の時代と色彩を異にしていたのは、この理想的な性情だけで、ここへ来ると彼はむしろ、もう一時代前の政治的夢想家に似通っている所があったようです。
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  • 1920, 泉鏡花, 伯爵の釵:
    烏帽子もともにこの装束は、織ものの模範、美術の表品、源平時代の参考として、かつて博覧会にも飾られた、鎌倉殿が秘蔵の、いずれ什物であった。
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  • 1925, 新渡戸稲造, 真の愛国心:
    あるいは彼らの見識が過っていたこともあろう、現に周の時代は八百余年の久しい間続き、その政治は今日も模範として賞められているに見ると、両人の識見にも遺憾の点があるかの如く思わるるも彼らの隠れた動機に至りてはなお今日大に学ぶべきことであって、孔子が伯夷叔斉の如き善人と謂うべきものと称賛したのも無理ならぬことである。
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  • 1926, 野口雨情, 大利根八十里を溯る:
    十数年前までは『半田烏に八木原狐』とうたはれたほど、淫靡極まる不良村であつたのが、現村長儘田氏の努力によつて今では全国でも有数の模範村となつたのである。
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  • 1927, 岡本一平, 非凡人と凡人の遺書:
    遺言といふとすぐ芭蕉が門下に遺言の句を訊かれて平常の句みな遺言の句にあらざるなしといつたのを思ひ出すが前掲数項の遺言の仕方やこの詩人の遺言に対する態度やはあまり立優り過ぎ模範的過ぎてわれ等にはピッタリ来ない。
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  • 1928, 狩野亨吉, 安藤昌益:
    萬一其の連中が上に立つて其模範を示される樣なことがあつては全く恐入るべきことであると云はざるを得ない。
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  • 1929, 小林多喜二, 不在地主:
    一寸管理人を見て、それから側に坐っていた奥様と令嬢へ、「これが農場一の模範青年なんだぜ。
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  • 1930, 三木清, 認識論:
    ルネサンス時代の新プラトン主義者たちは、ストアの模範に倣つて、この根源的な認識即ちイデアは精神に本性上屬するものであつて、誕生と共に神からそれに賦與されてゐるものであると考へた。
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  • 1931, 堀口九萬一, フランソア・コッペ訪問記:
    そこで母は勇気と切り盛りの巧みさと精励とで何一つ不足のないやうに家政をやり繰りして、行かなければならないので、今日の家庭の主婦の模範と呼ばれる人でさへも、かくまでは行届くまいと思はれるのです。
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  • 1933, 木下尚江, 臨終の田中正造:
    「明治八年、正造、隣村酒屋の番頭となり、家族及親戚朋友の為に自ら模範者となり、樽拾ひまでに尽力せり。
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  • 1935, 牧野信一, 岬の春霞:
    しかし、こやつは感心なことには酒はいくらでも飲むんだが、他の道楽はせんといふ模範兵であります。
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  • 1936, 海野十三, 空襲警報:
    非国民と悪口をいった靴屋のおじさんが、模範国民だと聞かされて、少年たちは眼をパチクリ。
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  • 1937, 戸坂潤, 思想動員論:
    こうした模範的モデルへ強制しようという広義の教育観は、実際、この思想善導と一緒に、この頃社会教育を支配し始めたように見える。
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  • 1940, 和辻哲郎, 孔子:
    それはこれらの偉大な教師を生んだ文化が、一つの全体としてあとから来る文化の模範となり教育者となるということである。
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  • 1941, 徳田秋声, 縮図:
    この空地にあった工場が、印刷術と機械の進歩につれて、新たに外国から買い入れた機械を据えつけるのに、この町中では、すでに工場法が許さなくなったので、新たに新市街に模範的な設備を用意して移転を開始し、土地を開放したところで、永い間の悩みも解消され、半分は分譲し、半分は遊園地の設計をすることにして、あまり安くない値で買い取ったのであった。
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  • 1942, 石原莞爾, 最終戦争論・戦争史大観:
    その後シュリーフェンという参謀総長が長年、ドイツの参謀本部を牛耳っておりまして、ハンニバルのカンネ会戦を模範とし、敵の両翼を包囲し騎兵をその背後に進め敵の主力を包囲|殲滅すべきことを強調し、決戦戦争の思想に徹底して、欧州戦争に向ったのであります。
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  • 1943, 波多野精一, 時と永遠:
    それ故表象の上においても、他者を表現するものは、主體を表現するものを基礎とし材料とし模範とすることによつてはじめて成立つ。
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  • 1945, 太宰治, お伽草紙:
    またあの、犬、猿、雉の三匹の家来も、決して模範的な助力者ではなく、それぞれに困つた癖があつて、たまには喧嘩もはじめるであらうし、ほとんどかの西遊記の悟空、八戒、悟浄の如きもののやうに書くかも知れない。
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  • 1946, 宮本百合子, 春桃:
    天錫の純潔な心の苦痛は、彼がニューイングランドの人々にとっていつも一人の「中国の模範青年」であることであった。
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  • 1947, 坂口安吾, 模範少年に疑義あり:
    田舎の模範少年などゝいふものは口先だけ達者で、規律だけ猿真似で軍人式に達者でも、自我の魂の訓練といふものがない。
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  • 1948, 中井正一, 国立国会図書館について:
    これらの事から、米国会図書館を模範として、国立国会図書館を設立することとなったわけである。
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  • 1949, 木村荘八, 「いろは」の五色ガラスについて:
    「諸獣屠殺」と云つたやうな、そのころの官令を以て「……大久保内務卿が三田四国町ニ動物育種場及び動物市場ヲ官設サレ、府下一ヶ所ヲ限リ、諸獣屠殺場ヲ新設シ、以ツテ模範タラシメントセラレ……」かういはれたやうな事業に父が関与したのは、明治十一年からのことと聞き、川路大警視からの手引きで三田界隈のこの事に手を染めたのが「牛鳥」に関係するはじめだつたといふことである。
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  • 1952, 相馬愛蔵, 私の小売商道:
    こういう働き人は一職人として模範的なのであって、職長としては決して上々とはいえません。
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