Citations:気骨

Japanese citations of 気骨

1897, 清水紫琴, 誰が罪:

感心に気骨があるやつだ、今度逢つたら是非聞いて見なくツちやあ。
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1907, 白柳秀湖, 駅夫日記:

片山泉吉というて年齢は五十ばかり、思想は古いけれども、明治十八年ごろに洗礼を受けて、国粋保存主義とは随分はげしい衝突をして来たので、貧乏の中に老いたけれども、気骨はなかなか青年を凌ぐ勢いである。
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1908, 徳田秋声, 新世帯:

商売屋じゃ、なかなか気骨が折れるだろうね。
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1909, 内田魯庵, 二葉亭四迷の一生:

揃いも揃って気骨稜々たる不遇の高材逸足の集合であって、大隈侯等の維新の当時の築地の梁山泊知らず、吏臭紛々たる明治の官界史にあっては恐らく当時の官報局ぐらい自由の空気の横流していたはけだし類を絶しているだろう。
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1912, 夏目漱石, 行人:

しかし奥さんの方でもずいぶん気骨が折れるでしょう。
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1916, 森鴎外, 伊沢蘭軒:

「銀烟管などは失ふまいと思ふと気骨が折れる。
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1921, 豊島与志雄, 子を奪う:

そして実際、依子の機嫌を取りつつ遊ばせるのは、彼女にとっては余りに気骨の折れることだった。
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1923, 芥川龍之介, 一塊の土:

広も可哀さうだし、お前さんも気兼だし、第一わしの気骨の折れることせつたら、ちつとやそつとぢやなからうわね。
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1927, 岸田國士, 動員挿話（二幕）:

よし　　それや、気骨は折れないさ、旦那さまがお留守だとね。
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1929, 新渡戸稲造, 自警録:

ゆえに人にはあくまでも男らしい気骨がなければ宗教の主旨にも適わなくなる。
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1930, 黒島傳治, 武装せる市街:

すゞは、ほかの第三者に対するように、こだわらない、馴れ／＼しい態度で、中津に向おうとすると、気骨が折れた。
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1933, 牧野信一, 女優:

彼は何の未練気もなく斯んなことを喋舌つて、「それにしても君は俺達も、左う思つてゐるんだが、珍らしく淡白な男で、却つて、何をして貰ふにも一番気骨が折れるなんて彼女は面倒がつてゐたよ。
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1935, 夢野久作, 近世快人伝:

もしくは居るとしても、天下を憂い、国を想う志士の気骨が筑前人には欠けていたのかというと、ナカナカそうでない。
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1937, 岡本綺堂, 久保田米斎君の思い出:

すべて芸術家気質というものでしょうが、米斎君もたしかにそういう気骨を持っていました。
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1941, 矢田津世子, 鴻ノ巣女房:

こんどの行商は気骨が折れる、一軒一軒で口上だからと、捨吉は不機嫌だった。
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1946, 坂口安吾, 女体:

若い頃はともかく気骨も品位もあつたと谷村は思つた。
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1947, 風巻景次郎, 中世の文学伝統:

私も国文学徒と世から呼ばれるような仕事にかかわってきた一人であったにかかわらず、自分では国文学者と一つなみに呼ばれる中へ加えられるには何かそぐわない点を中に感じつづけてきた人間であるだけに、そうした時期の執筆は殊に気骨の折れる仕事であった。
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1948, 宮本百合子, でんきアンケート:

スタンダールは一八三〇年代のフランスで実に珍しい気骨のある多面的な人であったようです。
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1949, 三好十郎, 恐怖の季節:

「吉野さん」はそれよりもいくらか長い作品で、戦争中に「わたし」が知り合いになった、一風変ったおもしろい気骨を持ち、英詩を作る老自由主義者のことが書いている。
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1952, 北大路魯山人, 握り寿司の名人:

その気骨稜々意気軒昂たる気構えは、今様一心太助といってよい。
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