Japanese citations of 総計

  • 1887, 二葉亭四迷, 浮雲:
    娘の親も親で、慶びを陳べられて、一層得意になり、さも誇貌に婿の財産を数え、または支度に費ッた金額の総計から内訳まで細々と計算をして聞かせれば、聞く事|毎にお政はかつ驚き、かつ羨やんで、果は、どうしてか、婚姻の原因を娘の行状に見出して、これというも平生の心掛がいいからだと、口を極めて賞める、嫁る事が何故そんなに手柄であろうか、お勢は猫が鼠を捕ッた程にも思ッていないのに! それをその娘は、耻かしそうに俯向きは俯向きながら、己れも仕合と思い顔で高慢は自ら小鼻に現われている。
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  • 1889, 井上円了, 欧米各国 政教日記:
    一八八六年の表によるに、その会にて一年間費やせる金額中、帝室より支弁したるもの一千三百二十六万七千四百二十一円、信徒の寄付より支弁せるもの一千三百二十三万八千百八十四円、神会の資本より支出せるもの六百二十三万六千九百四十四円、都合総計三千二百七十四万二千五百四十九円なり。
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  • 1906, 石川啄木, 雲は天才である:
    黒子が総計三箇ある、就中大きいのが左の目の下に不吉の星の如く、如何にも目障りだ。
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  • 1916, 河上肇, 貧乏物語:
    氏は一国内に生産せらるる貨物の代価を総計した金額が多くなりさえすれば、それが社会の繁栄であって、これよりよろこぶべき事はないと考えたのである。
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  • 1917, 原勝郎, 東山時代における一縉紳の生活:
    しかしてその公家の数も明応二年のころ総計六十七家のみであったと『蔭涼軒日録』の六月五日の条に見えているによって考えると、それら公家衆が総出で行なう儀式とても、その綺羅びやかさに至っては、五百以上の参衆を数うること稀ならぬ当時の禅徒らの執行するものに比べて、規模のすこぶる小なるものといわなければならなかった。
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  • 1925, 小酒井不木, 暗夜の格闘:
    約三十分の後、総計八人の悪漢は護送自動車の中に積みこまれました。
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  • 1926, 葉山嘉樹, 海に生くる人々:
    船員全体の月収高の総計の二割を、下級船員の人頭数に平均に配分し、これを在来の賃銀に付加すること。
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  • 1928, 岸田國士, 世界覗眼鏡:
    展覧会が済んだ時、B君の慈善箱にはいつてゐた金、総計百十何フラン何サンチイム。
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  • 1929, 寺田寅彦, 年賀状:
    ただ相違のある点は国民何千万人が総計延べ時間何億時間を消費し、そうして政府に何千万円の郵税を献納するか、しないかである。
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  • 1933, 木下尚江, 臨終の田中正造:
    この政府の補助費二十二万円の中十二万円が谷中亡滅費に加へられるので、即ち谷中村破壊費用総計四十八万円と云ふことである。
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  • 1934, 喜田貞吉, 法隆寺再建非再建論の回顧:
    しかるに同じ年の大安寺資財帳を見ると、この寺は草創以来明らかに数度火災に罹ったもので、ことに扶桑略記によれば、近く和銅四年にも炎上し、大安寺碑文と称するものにもこの寺焼失の事が見えているにかかわらず、その現存遺物の数においては、これも法隆寺と同じく、寄附者及び年代を特記する程の由緒ある物総計百六十三点の中、天智朝以前の物実に十五点、和銅初年以前の物四点、その以後の物百四十四点となっているのである。
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  • 1940, 三木清, 哲学入門:
    かようにしてマルクス主義に依ると、絶対的真理は無条件に存在するが、我々の認識は歴史的社会的に制約されているから一度にそれに到達することができない故に相対的真理であり、しかし絶対的真理は「もろもろの相対的真理の総計」にほかならず、科学の発展におけるおのおのの段階はかような全体に新しい一粒を附け加えるのである。
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  • 1946, 宮本百合子, 幸福について:
    政府が決めた、生きて行けという総計だと、ずいぶんおかしな話になるのです。
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  • 1950, 坂口安吾, 推理小説論:
    「Yの悲劇」にしても、ふれた手の高さと、ヴァニラの匂いを総計すると、まア、犯人の少年を描きうることになるが、それだけがヒントとしては、かなり漠然としすぎており、もうちょッと明確なヒントを与えておいて、読者を説服するだけの準備と構成がほしかった。
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  • 1953, 佐藤垢石, 呉清源:
    総計僅かに三百六十一劃であるが、その変化をかぞへるときは何百億、何千億といふやうな天文学的数字となつて打つ手の変化は到底人知の及ぶところではない。
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