Japanese citations of 額面

  • 1904, 河口慧海, チベット旅行記:
    また日本の画なども貴族の家に額面として折々掛けられてある。
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  • 1906, 石井研堂, 元日の釣:
    、第3水準1-85-86]間の額面を打ちて、みりツと折れ、仰ぎ見て天井の煤に目隠しされ、腰砕けてよろ/\と、片手を膳の真只中に突きたれば、小皿飛び、徳利ころび、満座酒の海となれり。
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  • 1909, 鳥谷部春汀, 明治人物月旦(抄):
    記者は彼れの應接間を辭せむとしつゝ、端なく三個の額面に注目を導かれぬ。
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  • 1913, 津田左右吉, 芸術と社会:
    ところで従来の日本風の室では、その広さや構造やまたは光線の取り方などが、どうしても西洋画の額面をかけるに適しない。
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  • 1913, 津田左右吉, 芸術と社会:
    ところで従来の日本風の室では、その広さや構造やまたは光線の取り方などが、どうしても西洋画の額面をかけるに適しない。
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  • 1925, 牧野信一, 鏡地獄:
    彼は、父が死んで以来、例へば金に就いて考へるにしても、その額面が急に大きくなつてることが可笑しかつた。
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  • 1927, 小出楢重, 楢重雑筆:
    純粋の支那らしいものといえばその題材なども主として、道釈人物、花鳥、動物、雲鶴、竜、蔬菜図、等が描かれてあります、その群青、朱、金銀泥、藍、などの色調は、さも支那らしい色調であって、大変美しい効果のものであります、そして応用されている処は、やはり扉や箱の蓋や、その周囲への装飾として嵌め込まれたり、あるいは額面用として作られてあるのもあります、そして画品もなかなかいいものが多いのです、概して大ものよりも小品に優秀なものを見ます。
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  • 1928, 葛西善藏, 蠢く者:
    自分はおせいの家に滯つてゐた食料の借金の證書を書き――自分は草鞋を穿いて出發の用意が出來、そして切手を賣る店も無論潰れてゐる際、額面相當の印紙を貼らせようとおせいの爺さんが大騷ぎをして搜しにやらせたり――そんなことが自分の出發の氣分を一層慘めなものにして、追ひ立てられるやうに、五年越し居馴染んだ建長寺内を出て來たのだ。
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  • 1929, 小島烏水, 火と氷のシャスタ山:
    この山を中心にして、周囲の展望は変化する、大空へ掛けた額面として、横から見たり、裏返しに見られる山だ。
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  • 1934, 附記, 踊る地平線:
    旅から帰って、はじめて郷国の真価値がその額面通りに買い得るというものだ。
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  • 1936, 牧野信一, 心象風景(続篇):
    で、思はず自分の顔を眺めると、凡そ、そんな洒々としたセリフを吐いてゐる人物の表情とは似ても似つかない真赤な鬼の面で、極度の額面神経の緊張のために片方の眼はまんまるくぎよろりとしてゐるのに片々の方は般若のそれのやうに口の端といつしよに引き吊られて、おまけに籔睨みらしく黒眼が眼眦に隠れかゝつてゐるのであつた。
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  • 1936, 長谷川時雨, 松井須磨子:
    それから間もなくその舞台装置の責任者であった、洋画家|小糸源太郎氏が、どうしたことか文展へ出品した額面を、朝早くに会場へまぎれこんで、自分の手で破棄したことにつき問題が持上り、小糸氏は将来絵筆をとらぬとかいうような事が伝えられた。
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  • 1938, 蒲原有明, 小山内謝豹:
    、第3水準1-85-86]間には矢張おなじ詩人の處女のやうな風貌をもつた肖像の額面が懸つてゐる。
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  • 1940, 泉鏡花, 小春の狐:
    ――故郷の大通りの辻に、老舗の書店の軒に、土地の新聞を、日ごとに額面に挿んで掲げた。
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  • 1941, 泉鏡花, 星女郎:
    それにいたせ、飛んだ目には逢いとうござらん心得から、用心のために思いつきましたはこの一物、な、御覧の通り、古くから御堂の額面に飾ってござります獅噛面、――待て待て対手は何にもせよ、この方鬼の姿で参らば、五枚錣を頂いたも同然、同じ天窓から一口でも、変化の口に幅ったかろうと、緒だけ新しいのを着けたやつを、苛高がわりに手首にかけて、トまず、金剛杖を突立てて、がたがたと上りました。
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  • 1943, 坂口安吾, 青春論:
    一か八かであるが、しかも額面通りではなく、実力をはみだしたところで勝敗を決し、最後の活を得ようとする。
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  • 1947, 坂口安吾, 二流の人:
    木下藤吉郎は柴田と丹羽にあやかるために羽柴秀吉と改名したが、秀吉の御謙遜だといふのは後日の太閤で判断しての話で、改名の当時は全く額面通りの理由であつたに相違ない。
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  • 1947, 坂口安吾, 白痴:
    けれども爆弾という奴は、落下音こそ小さく低いが、ザアという雨降りの音のようなただ一本の棒をひき、此奴が最後に地軸もろとも引裂くような爆発音を起すのだから、ただ一本の棒にこもった充実した凄味といったら論外で、ズドズドズドと爆発の足が近づく時の絶望的な恐怖ときては額面通りに生きた心持がないのである。
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  • 1947, 坂口安吾, 現代の詐術:
    額面通りなら、どうしても、死なねばならぬ。
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  • 1947, 三上義夫, 文化史上より見たる日本の数学:
    算額といって額面に算法の問題や解を書いて神社仏閣の絵馬にあげる風は盛んに行われたもので、現今でも諸方の神社の拝殿や絵馬堂などに幾らも見られる。
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  • 1947, 三上義夫, 芸術と数学及び科学:
    数学の問題を額面に仕立てて、宮や寺の壁間に掲げたというごとき例は、おそらくわが日本をおいては他に全く見られぬ図であったろう。
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  • 1949, 坂口安吾, 現代忍術伝:
    一方、天草次郎によびよせられた在京の幹部連中、痩せさらばえて額面蒼白、目玉に妖光を放つ社長から神示をうけ、東京へとって返して、数台のトラックを苦面する。
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  • 1949, 木村荘八, 鏑木さん雑感:
    この画人が、自分などは自分免許の画法で、鬼一法眼から六韜三略をさづかつたわけではない、といはれるのは――推すらく、鏑木さんの思慕する美術品の高さ、その高度を余程よく忖度計量するに非ざれば、我々は不用意に鏑木さんの感懐を言葉だけで額面通りに受取ることは出来ない。
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  • 1950, (七)芥川賞殺人犯人, 我が人生観:
    どうも、しかし、こういうことは額面通りにいただかない方がよろしいようだ。
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  • 1950, 坂口安吾, 街はふるさと:
    澄んだ目や、無邪気な明るい顔から、額面通りの素行をうけとるのは考えものである。
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  • 1950, 天光光女史の場合, 安吾巷談:
    どんなに実質的に偉い政治家でも、人気商売であるから、額面通りにいかない。
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  • 1951, その六 暗い哉 東洋よ, 安吾人生案内:
    額面通り大先生が賤の女を愛すとはエライことだ、汝幸せな女よ、と言うであろう。
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  • 1951, 坂口安吾, “能筆ジム”:
    当今のようにニセ札追求の組織と技術の進んだアメリカの当局の前には、さすがの“能筆ジム”も、その最初の一枚で御用となり、従って安吾先生のお目にもとまらなかったであろうし、また彼のニセ札が蒐集家によって額面よりはるかに高く評価されるという珍現象も起りえなかったであろう。
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  • 1951, 宮本百合子, 猫車:
    坂口の爺をひっかけて、初め二百円程儲けさせ、千円ばかり出させた株屋が、現金の代り、今取引しかかっているのだがあなたが是非今日と云うならばと、その建鉄株を現金に相当な額面だけよこして、翌日はその店から行方を晦ましてしまった。
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