Japanese citations of 半熟

  • 1900, 国木田独歩, 小春:
    そして半熟先生ここに茫然として半ば夢からさめたような寝ぼけ眼をまたたいている。
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  • 1901, 正岡子規, くだもの:
    しかるにこれに反対のやつは柿であって柿の半熟のものは、心の方が先ず熟して居って、皮に近い部分は渋味を残して居る。
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  • 1905, 夏目漱石, 吾輩は猫である:
    なかなか半熟にならないから、下へおりて新聞を読んでいると客が来たもんだからつい忘れてしまって、今朝になって急に思い出して、もう大丈夫だろうと上って見たらね」「どうなっておりました」「半熟どころか、すっかり流れてしまいました」「おやおや」と細君は八の字を寄せながら感嘆した。
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  • 1909, 内田魯庵, 二葉亭四迷の一生:
    かつ飜訳家の多くは邦文の造詣に貧しいただの語学者であったから、飜訳文なるものは大抵ゴツゴツした漢文崩しやあるいは舌足らずの直訳やあるいは半熟の馬琴調であって、西文の面影を偲ぶに足らないは魯か邦文としてもまた読むに堪えないものばかりだった。
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  • 1924, 宮本百合子, 心の河:
    毎朝彼女は良人と自分との前に麺麭、紅茶、半熟玉子を並べた。
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  • 1928, 岸田國士, 世界覗眼鏡:
    ドクトル・Sは、馬鈴薯のソオテと、卵の半熟しか食はない。
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  • 1929, 折口信夫, 古代人の思考の基礎:
    江戸時代に、急に組織したものを、明治政府が、方便的に利用したもので、半熟である。
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  • 1933, 寺田寅彦, コーヒー哲学序説:
    これによって自分の本然の仕事がいくぶんでも能率を上げることができれば、少なくも自身にとっては下手な芸術や半熟の哲学や生ぬるい宗教よりもプラグマティックなものである。
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  • 1935, 北大路魯山人, 美味放談:
    変な話だが、その卵がいつも半熟で加減がいいんだね。
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  • 1939, 野上豊一郎, シェイクスピアの郷里:
    私たちはトーストに半熟の卵を添えさせ、香気の高い紅茶を啜りながら、簡素なテューダー王朝時代の田舎家の室をいかにも居心地よく感じて、こんな所でしばらく好きな本でも読んで暮したいとか、物が書きたいとか話し合った。
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  • 1947, 太宰治, 斜陽:
    私はうれしく、この村にたった一軒の宿屋に走って行き、そこのおかみさんに頼んで、鶏卵を十ばかりわけてもらい、さっそく半熟にしてお母さまに差し上げた。
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  • 1950, 阿部次郎, 三太郎の日記 第一:
    俺は書かない者の多數にとつて、經驗は眞正に具體的の姿をとらないことも知つてゐるが、俺は又書かないものに比べて書く者の方に、經驗を半熟の姿に玩弄するオツチヨコチヨイが多いことをも知つてゐる。
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  • 1956, 橘外男, 墓が呼んでいる:
    と妹の勧めてくれるおいしい裸麦の麺麭や、カルパス、半熟卵、チーズだとか果物、さっきのような強い珈琲……どんなに生き返ったような気がしたか、遠くの海を眺めながら、そして庭の緑に眼を放ちながら、麺麭をちぎり卵を抄い……私が饑えを満たしている間、娘二人は両端に座を占めて、紅茶を飲みながら久しぶりの客をもの珍しそうに、東京の話、私の通って来た雲仙からの道中、登って来た山々の話なぞ、それからそれと話し合っていました。
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